地方では昔ながらの風習が色濃く残っておりますね。
8月13日は集落の人々が家族揃って皆、お墓詣りをし、火が灯された提灯を持ち、先祖を家へ迎え入れます。
都会で暮らしているとこうした風習とは無縁になりがちですが、連綿と続く歴史、先祖とのつながりを感じさせてくれるお盆の風習は斬新でもあります。
お墓も時の流れとともに風化し、刻まれた文字を読むことはできませんが、江戸時代のいずれかでしょうか。
かろうじて”文”と刻まれた文字が見えるので、江戸後期、文化もしくは文政年間に立てられたものかもしれません。
万宝院の先祖が眠るお墓が田んぼの端っこに寂しげに佇んでいるのも、なんだか妙な趣を感じさせます。
お墓を眺めていると人の人生なんてあっという間で、諸行無常の響きありとの平家物語の冒頭が頭の中を駆け巡りますが、生きている限り楽しいと思えることをやり続けることが一番ですね。
田舎で過ごすお盆の送り迎えは、日頃忘れている人の生死について考えさせるイベントです。