NEWSPICKSの会計2.0特集が面白い。
【解説】 メルカリ上場。有力ベンチャーが「新型CFO」を欲しがる理由https://t.co/yEu87psf2X
— NewsPicks (@NewsPicks) 2018年6月19日
今は会計・財務の世界から少し離れてますが、 会計の世界も既存のキャリア構築とは異なるバージョンアップした2.0時代へ突入しているのだと感じさせ、読み応えあります。
日本の旧き良き時代を闊歩した上場企業は軒並み業績が停滞し、メルカリのような新興ユニコーン企業が収益性の高い新しいアイディアを最新のテクノロジーで具現化し、市場を席巻する。
そうした若く活気に溢れたスタートアップには、顧客ファースト、Goal-Drivenの思考を徹底して身につけた投資銀行出身者のCFOが占めているのも必然なのだと改めて感じ取りました。
既存の社内出世した経理部長型CFOとは全く異なるCFO2.0。
私も独立するまで、監査法人勤務時代を含め狭い視野の中で生きてきたと改めて実感です。
監査の経験から述べると、既存の経理部長または財務部長、そしてその出世先最終目標として挙げられるCFOは、月次、四半期、年度の決算を会計基準に則り滞りなく締め、キャッシュフローを管理し、社内各部署からの管理会計スケジュールを作成し、コンプライアンスに沿って内部統制関連の書類を整理し、税務届出をしっかり行うことが求められる。
想像力はあくまで会計基準書そして税法を軸にどのように処理していくかに留まる。伝統的に会社は株主のものという意識は低いので、社内評価を重視しあくまで内向きの作業系の業務です。定型的にIRで株主への決算発表なるものを行いますが。
監査人もクライアント企業が揃えた決算書や内部統制資料を監査する定型作業系の業務がメイン。
企業価値、株主価値最大化が求められる変化の激しいスタートアップでは、既存の決算をしっかり締める経理部長型CFOはフィットせず、厳しい競争社会に晒された開拓者精神を抱く投資銀行出身者が占めるのは本当に興味深いです。
記事を読み込むと、なるほど、投資銀行出身者は資本市場の活用と投資家との対話を徹底的に鍛え上げられ骨の髄まで浸み込んでいる人なんだと感心させられます。
私は監査法人を退社し、複数の外資事業会社にてファイナンスマネジャー、コントローラーを務めてきましたが、メルカリで活躍するようなCFOのバックグラウンドを歩んでないのはもちろんですが、さらに大事なマインドを全く持ってなく、日常のルーティーンワーク、そして月次年次の決算の締め作業、海外本社へのレポーティングに精神肉体を蝕まれていました。。。
従来型の経理部長型CFO1.0と新しいCFO2.0の違いも面白い。これどこの業界も職種も当てはまりますね。
曰く、人材市場でのマーケットバリューがある人かない人か。
CFO1.0はマーケットバリューがなく、会社が唯一の雇用主であり命綱。
CFO2.0はマーケットバリューがあるので、雇用主は資本主義、会社の不正会計に手を染めることがない。至極真っ当です。
いやーーー、この人たちには太刀打ちできないです!自分の能力はどんなに頑張っても経理部長止まりだったと気づいたことが大きな収穫でした;)^^ 超えられない壁がある業種でストレス溜めて人生の大半を費やすのは虚しいですから^^
会計の世界も農業の世界も、どこもかしこも時代は激しく変遷していますね。常に新しいことを学び、最新のテクノロジーに触れてビジネスに活用していくのは面白い。既存の型にはまった生き方は通用しない時代ですから!