農家の現況への考察(1)

12日土曜日から田植えを始め、田んぼ2枚を残しほぼほぼ植え終わりました。

毎朝早朝5時から暗くなるまで作業、帰宅後に晩飯をレトルトで済まし、そのまま爆睡状況です。この状況なんだかおかしくないかな??

というのも、これほど根詰めて雨の日も休みなく働き、周囲の誰よりも早く田植えを終わらせ悦に入る、生産のみに力を入れる個人農家なら(万宝院ファームもまだまだ個人農家ですが)、もちろん自身のペースで好きなスケジュールで進めていけばいいと思います。

ただ私は新規就農者として稲作を軸として農業ビジネスを経営するとの意思を示し、他業界から進んでこの飯豊町へ移り、生産のみならず販売、マーケティングに力を入れてます。

これから生き残る農家は生産3割、販売マーケ7割と言われている時代。しかしながら、多くの個人農家は販売をJAや近隣の直販をしている農家に頼り、人件費を鑑みず作業をしているのが現況です。

田植えを早く終わらせることに異論はないですが、雨天の中作業を行うと視界不良、冷え、必要以上な水量等、作業効率は著しく落ちます。

あと、あまりに早く田植えを始めると、周囲の農家も焦り出し、結果田植え早植え競争が勃発します。。。

スケジュールは余裕があるのに、なぜ早く植え終わる必要があるのだろうか?近隣の米沢、赤湯、長井では飯豊より暖かい気候であるにも関わらず、まだ代掻きも終えていない田んぼも多くあり、田植えはもちろん始まっていない。

また適度な休暇は本当に大事ですね。10日間を超えた作業は心身ともに疲労が蓄積し、他の業務が疎かになります。

生産のみに携わってきた農家は得てして短期間に終わらすことに生きがいを感じ、短期集中に伴う根性論へ走りがちだと思われます。

自身のブランドを築き個人法人問わず全国、そして海外のお客様と直接取引を行うには、根性がどうのこうのはひとまず置き、自身の頭をフル稼働し、生産はどのように行えばより効率よく、そして何より大事なのが楽しく取り組めるのか真剣に考えないと、農業という労働への熱量を維持するのは至難のことです。

私より上の世代の方々は根性、我慢という言葉を好んで使うように感じられますが、こうした精神論を他者へ強いるやり方では、若者を呼び込むことはできないし、人口減でいずれ田舎の市町村はなくなるでしょう。

他者への寛容さがすごく大事だと思いますが、個人農家はどこもかしこも事業主で王様気分。頑固さや今までのやり方を踏襲し変革することは大変難しいのが事実ではないでしょうか。

都会で生まれ育ち、他業界から飛び込んできたからこそ、現地の人々には思いつかないことを感じとり、試行錯誤しながら前へ進んでますが、独り思い悩むことも多々あります。

メディアでよく目にする地方移住の現実、大げさでなく結構当たっているなと改めて感じます。

今流行りの地方創生、どこもかしこも補助金目当てが横行し、行政主体で新しいビジネスを築き上げる、若者の移住を促進する、民間のビジネス感覚を持ち合わせていない為にどの施策も上手くいっているとはいえない状況です。

もちろん田舎ならではのメリット、自然が最高、空気がきれい、飯が旨い、親切な人が多い、どれもこれも素晴らしい。こうしたメリットがあるから農業ビジネスへ打ち込むことができています。

本格的に稲作業を引き継ぐため力を入れ始めて一年が経ち、農家の現状について思うことをとりとめなく書き綴りました。

 

話は戻りますが、田植えは順調。

ファームの田植え機は6列同時に植えることができ、さくさくと田植えが捗ります。

田植え機は軽快に作業を進めていきますが、苗箱を運ぶのが難儀なんです。

水田の苗代へ入り、泥水で重くなった苗箱を合計で1,500箱ほど、それぞれの田んぼへ運び田植え機へ入れていきます。

田植え機には左右にマーカーが備え付けてあり、田植えをするときにマーカーが自動的に降ろされ、水田に線をつけていきます。

次回はこの線を真ん中にして、線に目印棒を合わせ、田植え機を前進させます。

運転が初めてだとこの線通りに行くとグニャグニャに曲がってしまいます;(^^

ベテランからなるべく前を見るよう言われ、前を見すぎると曲がります;(^^

何度か操縦しているうちに程よいぐらいの感じで前の線を見て、多少線からずれてもハンドルをむやみやたらと動かさないようにしたら、それなりに上手くなってきました^^ 習うより慣れろ、実践あるのみです。

GPS付きの田植え機ならば、初心者でも真っ直ぐきれいに植えることができますが(言い訳)、どうしても曲がってしまいますね。難しい。。。

毎日へとへとですが、残りもあと僅か。水田ではカエルの大合唱が始まりました。

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